『時計じかけのオレンジ』の名シーンといえば、刑務所入りしたアレックスがうけるルドビコ治療だ。ルドビコ治療は実際には存在しないが、倫理的に反したアレックスを矯正するために用いられる。
ルドビコ治療の様子
頭に脳を分析する装置を取り付けられ、体を拘束される。
目も見開いた状態で固定され、一切瞬きすらできなくなる
瞬きができない代わりに、目の水分は医師が目薬を垂らすように投入する。
何かを観させられる。
①観させられる映像は「暴力」と「強姦」の映像だ。
②この2つを常に繰り返し繰り返し、観させられる。
アレックスの3段階にわたる傑作とも言える顔
もともとドルーグでは、暴力と強姦を行っていた。
アレックスは最初は結構余裕だったのだ。
ところが、ずっと観ているとアレックスの心に変化が生じる。
暴力と強姦を見ると吐き気を催すのだ。
これは脳波に何かを流しているのか、目薬に薬が含まれているのか定かではない。
だが、明らかにアレックスの様子が変わってくる。
気分が悪くなるアレックスは、この実験を2週間以上も毎日2〜3回以上も受けなければならないことを知って絶望する。
そしてもう拷問だ。「許してくれー!!」と喚くアレックスは最高だ。
ヘーイ!!!
もう許してくれーーー!!!
ブロドスキー博士は「すまんがまだ耐えてもらおう」
と冷静だ。
時計じかけのオレンジはとてもユーモアに溢れている。
アレックスを演じるマルコム・マクダウェルの表情に注目してみても、この映画は十分に楽しめる。