名探偵コナン『戦慄の楽譜(フルスコア)』の舞台は、オーケストラの楽団、堂本アカデミーの劇場。
舞台がオーケストラということもあり、本作中では数々の有名なクラシックが演奏されている。
今回は、『戦慄の楽譜(フルスコア)』で使われたクラシック曲を紹介しよう。
ベートーヴェン チェロ・ソナタ第3番 イ長調 Op.69
映画冒頭流された曲。
ソナタとは、楽曲の中でもっとも基本的と言われる音楽形式の一つ。
「起承転結」のように第1楽章〜第4楽章で構成され、第2、3章で曲激しく変化し、第4章で安定に戻るとい言った風だ。
バッハ トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565
堂本氏が堂本ホールで弾いていた曲。
「トッカータ」とは、即興音楽のように自由で超絶技巧を組み合わせたもの。
「フーガ」には首題が複雑に模倣・反復するという意味。
自由で即興の効いたアグレッシブな曲と言えよう。
シューベルト アヴェ・マリア
誰もが聴いたことのある曲「アヴェマリア」
「アヴェ・マリア」の意味を知らない人もいるだろう。
「こんにちはマリア」を意味する。
グノー アヴェ・マリア
リハーサルで秋葉玲子が歌っていた曲。
作曲家のシャルル・グノーが作曲した声楽バージョンの「アヴェマリア」だ。
バッハ 主よ、人の望みの喜びよ
コンサートで千草ららが堂本氏の伴奏に歌っている曲。
宗教的な楽曲で、バッハが作った「教会カンタータ」と呼ばれる作品群の一つ。
ついに「シ(死)」の音が鳴るに連れて爆発される。
ヘンデル オラトリオ「メサイア」〜彼は羊の群れを養い
堂本ホールが次々と爆破され、コナンと秋庭玲子がヘリコプターで駆けつける最中に、会場内で千草ららが歌っていた曲。
「メサイア」とは教会の神話として登場する救済主メシアのこと。
天から死というメシアを寄こしてやったという犯人の意図とも重なり合うのかもしれない。
ヴィターリ シャコンヌ ト短調
堂本氏の調律師であった譜和匠が狙撃され懺悔する時の曲。
「シャコンヌ」とは三拍子で刻まれる舞曲。
スペインではチャコーナと呼ばれるシャコンヌ形式の曲があるが、エロティックすぎて国から禁止された。
ジョン・ニュートン アメージング・グレイス
相馬光が大好きだった曲。
コナンと欄の思い出の曲でもある。
聴くものを心から癒してくれる素晴らしい曲。
「シ」の音階はほとんど入っていない。
⇨「映画名探偵コナン『戦慄の楽譜(フルスコア)』の絶対音感を解明※ネタバレ注意」
堂本アカデミー生の名前にまつわる話
戦慄の楽譜(フルスコア)では、数々の人間や殺された人が存在するが、
実は、堂本アカデミーのキャラクター全員に音階の名前が入っていることにきづく。
堂本弦也(ドうもとげんや)
堂本一揮(ドうもとかずき)
連城岳彦(レんじょうたけひこ)⇨死
秋庭怜子(あきばレいこ)
水口洋介(ミずぐちようすけ)⇨死
ハンス・ミュラー(はんす・ミゅらー)
譜和匠(フワ(←ファ)たくみ)
河辺奏子(かわべソうこ)⇨死
相馬光ソうまひかる)⇨死
曽根久男(ソねひさお)⇨死
千草らら(ちぐさララ)
志田治(シだおさむ)⇨死
山根紫音(やまねシおん)
これは作者が意図的に仕組んだことだろう。
生き残っているのは「ド」「レ」「ファ」「ラ」「シ」だ。
【『戦慄の楽譜(フルスコア)』の絶対音感についての考察記事】
⇨「映画名探偵コナン『戦慄の楽譜(フルスコア)』の絶対音感を解明※ネタバレ注意」