ヴォルデモートの復活を信じない魔法省(政府)は、アンブリッジというおばさんを介入させ、ホグワーツを統制しようとしていた。
一方、ヴォルデモートは裏で力を着実につけている。
だが、アンブリッジ就任後、実践形式の魔法は学べなくなってしまった。
このままではいざ、という時に戦えない。
ハリーたちは焦り、魔法を修練するため「ダンブルドア軍団」を作るのである。
魔法省の差し金でアンブリッジ先生が就任した。
それ以来、ホグワーツの授業といえば、ペーパーテストのみとなっていた。
これは「ヴォルデモートが復活した」などと妄言を吐くホグワーツの連中やダンブルドア校長を諫めるものであった。
しかし、セドリックの死をみたハリーだけは、ヴォルデモートが復活したことを知っている。
ハリーは、ロンやハーマイオニーの協力を得て、グリフィンドールの生徒たちを集結させたのである。
疑いをもつ生徒たちもいた。『守護霊を出せるの?』
ハーマイオニー『去年はあの人に勝ったのよ』
ハリー『運がよかった。。いつも誰かに助けられてる。』
生徒たち『証拠を出せよ』
なかなか信じようとしない生徒たちの言葉を受けながら、ハリーはゆっくりと語ってゆく。
ハリー『授業なら失敗してもやり直せるけど、目の前で友が死ぬか、みんなにはわからない』
ハーマイオニー『みんなはハリーを疑ってる・・・。戦うのよ!』
ハーマイオニーの助言もあり、少しずつ真意を飲み込んでゆく生徒たち。
『ヴォルデモートが・・・復活したんだ・・・』
グリフィンドールの生徒たちも、半分ほどの生徒が信じ始めていた。
『炎のゴブレット』の舞踏会で、ハリーが気になっていたチョウと言う女性も、ハリーの勇気に心惹かれている様子だった。
ハリーたちは、一緒に魔法の修行をしてくれる集団として『ダンブルドア軍団』と名づけて、魔法の練習をするのであった。
ダンブルドア軍団が結成したのちのこと。
ネビル・ロングボトムが廊下を歩いていると、急に秘密の新しい部屋「あったりなかったり部屋」が開き始めた。
ホグワーツも「戦え」といってるんだ。
不思議な偶然にも、アンブリッジ先生の目の届かぬ部屋で修行をすることができるようになった。
ステューピファイ(マヒせよ)!!
ディミヌエンド(縮め)!!
エクスペクト・パトローナム(守護霊よ、来たれ)!!
新しくダンブルドア軍団に加わった、ルーナ・ラブグッド、さらにロンの兄2人、妹のジミー、ナイジェルという小さな生徒、ネビル・ロングボトム、チョウなどのメンバーが修行を積み始めた。
そんな折、ハリーが寝ている時だった。
ハリーはまた夢をみた。
ロンの父が、ある暗がりの部屋で蛇に噛まれまくるという夢だった。
恐ろしげに奇声をあげながら目を覚ましたハリーは、ダンブルドア校長の元へと急ぐ。
ダンブルドアはハリーの話を聞くと、「アーサーが倒れた・・・例のものはまだ取られていない」
と次の手立てを考える。
ハリーに目もくれず、ことの手立てを考えているとハリーは我を失った。
「こっちを見ろーーーー!!!!!」
ハリーは異常な気配を持ち合わせていた。
ダンブルドア校長は、スネイプ先生を呼び出し、ハリーに心を強くする修行を教え出す。
いわゆる「閉心術」だ。
ヴォルデモートに関連する夢を見るのは、ヴォルデモートに心を支配されている証拠だ。
レジリメント(開心術)。
ハリーはすぐに心を支配されてしまう。
スネイプ先生とのマンツーマンレッスンが始まった。
そして、ロンの父はやはり襲われており、退院したばかりだった。
ハリーは、不死鳥の騎士団の家にいた。
シリウス・ブラックに相談する。
「ロンの父が蛇に襲われた時、僕は蛇だった。
ダンブルドア校長に怒った時も、一瞬我を忘れていたんだ。
僕もヴォルデモートみたいになってしまうのはないかと・・・」
ハリーには不安が強くなっていた。
「大丈夫だ。君は悪じゃない。
誰もが心に光と闇を持ってる。
どの道を選ぶかだ。
人はそこで決まる。」
全てに通づるシリウスのアドバイスだ。
さらに、不死鳥の騎士団の家には、壁に家系図が書かれていた。
ところどころ、顔が焼け焦げになっている。
「ここは俺だったんだ。家出した時に母が焼いた。
ここは従姉妹のベラトリックス」
ほどなくしてだった。
世界中にニュースが流れ出す。
「特別監視下にあった10名が脱走した。
裏で糸を引いてるのはシリウス・ブラック。
脱獄犯ベラトリックスの従姉妹である。」
ヴォルデモートにさらなる手下が加わっていた。
修行を続けていたハリーたちだったが、急に部屋の壁に穴があいた。
アンブリッジ先生は、ハリーたちの動きを許すまいと秘密の部屋を探していたのだ。
「尋問官親衛隊」という馬鹿げた組織を作り、ハリーたちの動きを弾圧しようとしていた。
なぜ見つかったのか。
アンブリッジの隣にはチョウがいた。
まさか彼女が裏切ったのなかで?
チョウはハリーに惹かれながらも、度々アンブリッジ先生に尋問を受けていたようだ。
そしてダンブルドア軍団は解散する。
ほどなくして、アンブリッジ先生が校長となった。