映画『スターウォーズ』シリーズも残り最後の「9」を残すのみ。
しかし世間ではスターウォーズの8が賛否両論だ。
特に、低評価が多く「世界観を台無し」にしたと言う声も相次いでいる。
映画レビューサイトでは3.5/5点以上悪くはない。
いったいどこに問題があるのだろうか。
『スターウォーズ エピソード8 最後のジェダイ』あらすじをサラッとおさらい
まずは簡単に、エピソード8を振り返ってみましょう。
まだ観てないと言う方へはネタバレとなるので、
この章は読み飛ばすか、視聴してから読んでください。
エピソード4~6でダース・ベイダーを倒したルーク・スカイウォーカーは突然、行方不明に。
エピソード7ではルークが身を潜めた場所が示された地図を巡り、帝国軍の侵略を防いでいた。
新たな主人公レイは、フィン、チューバッカ、レイア将軍たちとルークを探す。
ルークの居場所を突き止めたところでエピソード8が開始する。
エピソード8では、レイがルークに修行を教わりながら、ルークが隠しているファーストオーダーことカイロ・レンとの過去が明らかになっていく。
ダークサイドに落ちるか否か、苦悩しているカイロ・レンは、自らスノーク最高司令官を殺し、帝国軍の指導者となるのだった。
また共和国軍は、帝国軍の猛追撃に全滅させられそうになっている。
帝国軍からなんとか逃げ延びたい共和国軍は、敵の宇宙船に搭載されているハイパースペース(超時空)機能を破壊し、追ってこられないよう、抗いつづける。
結果、ルークの助けもあり、なんとか帝国軍から逃れることができた。
戦いの中で多くの犠牲を出し、レジスタンスも残り10名と少し。
そして、レイのフォースが覚醒する。
本当にサクッと紹介したので、あらすじをもう一度抑えておきたい方は以下の記事を読んで観てください。
⇨【エピソード8 その1】
⇨【エピソード8 その2】
⇨【エピソード8 その3】
スターウォーズ8の問題点
では何がそんなに評価を下げているのだろうか。
以下の点が気になるポイントだった。
①総時間が長い
②情報が多すぎる
③レイの両親について引っ張った割には「名もなき人」というオチ
④スノークの倒し方がレベルを超えてしまった!?
⑤ローズの愛が軽い
⑥レイとカイロ・レンとの遠隔コミュニケーションが謎
⑦ルークの死に方が軽い
とまあ、いくつも挙げられそうな程に、気になる点が見つかった。
まず単純に、視聴時間が長い。
平成に入ってから映画は2時間だと長すぎる傾向にある。
ましてやSFで、展開があるならまだしも、エピソード8は2時間半以上もある。
いたって展開があまりない。
レイとカイロ・レンとのフォースを使ったコミュニケーションの数が何度も登場する。
苦悩の時間が1時間以上もあり、とても展開がゆっくりだ。
いたるところに設定を散りばめすぎたせいで、
一つ一つの情報が薄く、それでいてあっちこっち飛んでいるような感覚だった。
エピソード4〜6でさえも、共和国軍はルークのストーリーと、ハン・ソロとレイアとの2軸だった。
しかし、エピソード8では①レイとルーク、②レイとレン、③フィンとローズ、④ポーダメロンとボルド提督の4軸ストーリーが絡み合い、情報量が多すぎた気がする。
また前作から初期設定であった、レイの両親がわからないことを
エピソード8でも引っ張っていたが、引っ張った割には「名も亡き人」という、ストーリーに何ら絡みのないオチをしている。
他にも「スノークの倒し方が、ジェダイの能力を超えすぎている」とか「最後の共和国軍と帝国軍と戦い方が、互いにショボすぎる」ことも大きなマイナス点だろう。
エピソード8で新しく登場したローズが、アジア系で対して美人でもなく、フィンと仲良くなるシーンもそこまでないのに(一緒にいることは多いが・・・)
「愛する人のために」という言葉を使うのが、軽々しい。
またエピソード4〜6で大活躍したルーク・スカイウォーカーの死に方も、なんとなく滑稽に見えてしまった。
巷では「お笑い要素か?」などの意見もあり、ルークの顔芸に辟易するだろう。
この作品への感想で「1本の映画としては面白いが、SWとしてはダメ」的な感想をよく目にするのですが、個人的にはむしろ「1本の映画として単純に出来が悪い。SWブランドに包まれているから何とか観られる雰囲気になっている」というのが率直な意見です。
(Yahoo映画レビューサイトより)
「スターウォーズを汚した」「監督ゴミ」などとなかなかの不評意見も多く、観るに絶えないのでは?と思ってしまう人も多いだろう。
しかし、映画キングとしては「観ても良い」とオススメしていく。
悪いことばかりが伝わっても、半分以上の人は観てよかったとい言っている。
(Yahoo映画レビューサイトより)
では次にエピソード8の良いところ、オススメしたいポイントを紹介しよう。
スターウォーズ8の良いところ
エピソード8最後のジェダイはかなり賛否両論がある。
ジョージルーカス監督作ったわけでもなく、もはやスピンオフ化しているエピソード7.8だが、
視聴者に期待させる側面も存在する。
①スノークという存在に想像を膨らます
②レイとカイロ・レンの苦悩が色濃く表現されている
③エピソード9へ残した謎、カジノ
謎の男スノーク
今回、登場しているスノークという存在。
エピソード6から時代が飛びすぎて、「一体どこの誰だ?」という感覚も否めない。
しかし人間がいる限りダークサイドは永遠に存在し続けることを考えると、誰かがスノークとなったのだ。
スノークという新しいシス卿の秘密を探さない手はない。
レイとカイロ・レンの苦悩
スターウォーズの三部作といえば、1〜3、4〜6と間の「2」「5」は序盤とクライマックスの繋ぎ的存在。
エピソード「8」も同じ繋ぎ的位置に属している。
エピソード2では、アナキン・スカイウォーカーの不運と苦悩が。
エピソード5では、ルークの弱さと克服が描かれている。
一方、エピソード8でもレイとカイロ・レンの苦悩が描かれている。
フォースの力が覚醒し、レイとカイロ・レンは遠くにいても、互いに感じることができている。
互いにフォースを感じて意思の疎通ができるのは、互いに味方同士か、互いに引き寄せる何かがあるかどうかだ。
今回、レイとカイロ・レンが心を通わせているところを観ると、カイロ・レンの心もまた相当揺らいでいたことだろう。
新しきジェダイの卵
何と言っても、エピソード8のエンディング直前。
フィンとローズがカジノの国で出会った奴隷の少年たち。
彼らはフォースの力を知っていた。
ルークの犠牲のおかげで生き延びた共和国軍。
そんな嬉しい場面もさることながら、
カジノの国の少年が、ホウキをフォースで引き寄せ、一人夜の月を見上げて終わるシーンがある。
これはもうエピソード9の布石であるのは間違いない。
ルークがいなくなった以上、新たなパダワン、ジェダイとして、その少年がキーパーソンとなるに違いない。
【【ネタバレ注意】『スターウォーズ-スカイウォーカーの夜明け』で全物語が完結する。感想とまとめ】
【まとめ】不評なポイントもあるが、次作への謎が多い
以上でエピソード8が不評の理由でした。
今回の作品は、間延び感がある一方、謎に包まれたことが多い。
またエピソード7から続けて見たエピソード8は、エピソード9に”何か”を残す、付箋多き映画であった。
賛否両論もあるが、膨大な情報が、最後には一つの結論として織り成し、完結して欲しい。
「ジェダイとダークサイドの戦いは永遠に続くんだ」的なオチにならないよう、エピソード8に隠された謎を暴くため、何度も視聴してみるのも良いだろう。